FC2ブログ

NOWHERE BOY

Getting so much better all the time.

Paul Weller 『True Meanings』

トゥルー・ミーニングス

今年で還暦を迎えたポール・ウェラー師匠。ちなみに僕が初めて彼の音楽に触れたのが1995年の名作『Stanley Road』。洋楽に熱中し始めた中坊にロックとはなんたるか、ソウル・ミュージックとはなんたるかを教えてくれた。それゆえ僕は師匠と呼んでるわけだけど。

先ごろリリースされたニュー・アルバム『True Meanings』。昨年の『A Kind Revolution』から一年あまりという短いスパン、2010年代に絞っても5作目という精力的な活動ぶり。歌うべきことがある、鳴らすべき音楽があるといういたってシンプルな動機がカッコいい。

ソロに転向して27年、ひたすらソウルフルなロックを追及してきたウェラー師匠。今回の新作は長いキャリアにおいてもおそらく初めてとなる本格的なフォーク・アルバムと相成りました。

全編アコースティックで統一した音作りで、細やかな気配りがなされたアレンジが楽曲の世界観を広げています。技ありなピアノやオルガンの使い方もさることながら、ストリングス・アレンジがべらぼうに素晴らしい。その芳醇な響きに酔いしれること請け合い。

ゆったりと流れる時間を慈しむように、渋く枯れた歌声にしみじみと耳を傾ける。リリカルなメロディに身を委ねる。瞼に浮かぶのは深い年輪とコクを湛えたウェラー師匠の姿。60歳になるというのに、なんて凛々しいのだ。

なかにはデヴィッド・ボウイに捧げた、その名も"Bowie"という曲もあります。ロックのレジェンドが一人、また一人とこの世を去っていくなかでウェラー師匠としても思うところがあったのかもしれない。

でも決して前向きさを失わない。生を諦めない。だからこそ彼はいくつになっても若々しいんだろう。『True Meanings』はとても豊かで美しく、包み込むように優しいアルバム。じっくり向き合って味わいたいと思います。


Paul Weller "Movin On"



Paul Weller "Gravity"



Paul Weller "Glide"



Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://jerrysunborne.blog.fc2.com/tb.php/810-5ad8ddc2