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The Killers 『Wonderful Wonderful』

ワンダフル・ワンダフルワンダフル・ワンダフル
ザ・キラーズ

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The Killersの通算5作目となるニュー・アルバム『Wonderful Wonderful』。

あまりに大きくなりすぎたバンドを持て余しているのか、2010年代に入ってから活動が滞りがちなThe Killers。デビュー間もない頃からビッグになりたいと公言していましたが、念願叶ったら叶ったでいろいろ苦労もあったんでしょうな。正直ここ何年かはファンとしてはやきもきしてましたよ。

前作『Battle Born』から5年という長い空白期間を経て、先頃リリースされた待望のニュー・アルバム『Wonderful Wonderful』。彼らが本国アメリカ以上にイギリスで熱狂的な人気を誇っているのは有名ですが、本作は全英チャートで当たり前のように初登場1位を獲得(デビュー作から5作連続)、そして遂にアメリカでもキャリア初の1位に輝きました。これはめでたい、と思ってたら2週目でいきなり59位まで急降下してびっくり。う~ん、なぜだ(´・ω・`)

ちなみにジャケットのインナーに目をやるとデイヴ(G)が写ってない。ライナーノーツによるとデイヴとマーク(B)は今後ツアーには参加しないらしい。そういえば2013年の来日公演にもマークは同行してなかったな。現在メンバーがバラバラの場所に住んでいるのも影響しているようで(それって別に珍しい事でもないと思うんだけど)、バンド内の人間関係が悪化したからとかではない。少なくとも僕はそう思いたい。

振り返れば前作『Battle Born』も4年に及ぶ活動休止期間を挟んでリリースしたアルバムでしたが、歌に重きを置いた内容は悪くはなかったものの若干キレを欠いていた感は否めない。翻ってU2やR.E.M.ら大物を手掛けてきたジャックナイフ・リーをプロデューサーに迎えた(実際ボノの推薦があったそう)今回の新作は本来の持ち味を取り戻しつつ、当代きってのスタジアム・バンドとしてのスケール感を湛えた手ごたえ十分の仕上がり。

どっしり構えた重々しいトーンで聴き手を誘うリード・トラック"Wonderful Wonderful"。続く先行シングル"The Man"は70年代後半のデヴィッド・ボウイを彷彿させる曲調にエレクトロなアレンジを施したナンバー。この冒頭の2曲を聴いただけでアルバムの充実ぶりが窺えるというもの。

他にも"Run For Cover"のような疾走感溢れるギター・ロックあり、煌びやかなシンセ・ポップあり、ドラマチックなバラッドありとバラエティに富んだ楽曲がずらり。なかには1990年に東京ドームで行われたマイク・タイソンの試合をモチーフにした"Tyson vs Douglas"というユニークなナンバーもあったり(そしてこの曲がアルバムで一番キャッチーというね)。

総じてキャリアの集大成という趣もありながら現行の音楽シーンの潮流にもしっかりコミットできている快作。80sポップの現代解釈という点では今をときめくThe 1975より10年早くやってたわけで、そういう意味でも貫禄を示した一枚だと思いますね。


The Killers "The Man"



The Killers "Run For Cover"

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