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Nothing But Thieves 『Broken Machine』

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ナッシング・バット・シーヴス

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英サウスエンド出身の5人組、Nothing But Thieves(以下NBT)の2作目となるニュー・アルバム『Broken Machine』。

U2やMuseの系譜を受け継ぐ壮大でエモーショナルなロックは2015年のデビュー・アルバム『Nothing But Thieves』の時点ですでに完成されていましたが、一方で小綺麗に整頓された音作りのせいでどこか突き抜けきれない印象を受けたのも事実。とはいえポテンシャルの高さに疑いの余地はなく、今後の伸びしろを十分感じさせました。

そして先頃リリースされた待望のニュー・アルバム『Broken Machine』。全英チャートで初登場2位を記録したほか、欧州各国やオーストラリアで前作を上回るチャート・アクションをみせています。

それもアルバムを聴けば即座に納得できるというもの。1曲目のイントロを聴いた瞬間に思わず唸らされたほどで、本作における飛躍ぶりは只事じゃない。

おそらくプロデューサーを務めたマイク・クロッシー(Arctic MonkeysやThe 1975など)の手腕も大きいでしょう。基本路線は前作を踏襲しながら、抜けの良いサウンド・プロダクションのおかげで演奏のダイナミズムが直に伝わってきて前作で感じたもどかしさを完全に払拭。

聴きどころはいろいろあるけど、一番はやっぱりコナー・メイソンのヴォーカルですね。ハイトーンで絞りだすように歌う様は前作のレビューでも評したようにジェフ・バックリィを彷彿させるほど。そしてライヴを重ねて筋力が増したバンド・アンサンブルが生むヘヴィなグルーヴも聴きもの。

また今作の収録曲はどれも粒より。とにかくメロディがよく書けてるし、随所で工夫を凝らしたアレンジが曲の良さを引き出しています。迸る激情に圧倒されたかと思えば、ミドル~スロウ・チューンでは哀感に満ちた旋律が胸を抉る。

歌が歌える、楽器が弾ける。自分で曲が書ける。ロック・バンドのカッコよさって本来そういうものじゃなかったか。R&Bやヒップホップ、エレクトロが主流の時代に正攻法のロックで立ち向かうのは困難かもしれないが、NBTはそれを実践している若者達だ。表現手法として斬新か否かという価値基準は一旦置いといて、今はこのカッコいいロックを聴こうじゃないか。


Nothing But Thieves "Amsterdam"



Nothing But Thieves "Sorry"



Nothing But Thieves "I'm Not Made by Design"

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