NOWHERE BOY

Getting so much better all the time.

【LIVE】Richard Ashcroft@Zepp Namba 10/4


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日本での認知度が実績に追いついてないから声を大にして言う。リチャード・アシュクロフトは1990年代以降のイギリスのロック・シーンで屈指の実力を誇るシンガーなのだ。だいたい彼がフロントマンを務めたThe Verveだって順調に活動していればOasisや、あるいはRadioheadにだってなれたかもしれない。でも長続きしない運命を背負ったからこそ名盤『Urban Hymns』 が生まれたとも考えられる。そのへんの話をすると長くなるから置いときますが、要するにリチャードは超クールでリスペクトすべき男だって事が言いたいんですよ。

そんなリチャードが単独来日公演するとなれば当然行くに決まってる。そして会場に着いてみたらやはりと言うべきか、集客は大目に見ても6割程度という少し寂しい入り。でもまぁこんなもんだろうなぁ。ソロとThe Verveを合わせても日本に来た回数は片手で数えられるほどだし。今回の来日だって前回から6年ぶり(ソロ単独だと実に16年ぶり)。東京だともうちょっと埋まるんだろうか。

開演時間から10分ほど経った頃、オレンジのブルゾンの下に「この人達」とプリントされたTシャツを着用したリチャードがステージに姿を現しました。この日を待ちわびたオーディエンスが大きな声援で迎えるなか、最新作『These People』のリード・トラック"Out Of My Body"でライブが始まる。アッパーなテンションに会場が早くも熱を帯び、リチャードも盛んに煽ります。そして2曲目で早くもきました、"Sonnet"。その旋律の美しさたるや。8年前にサマソニで観た時も感動したけどソロでもやっぱり素晴らしい。さらに(個人的に大好きな)"Break The Night With Colour"へと続く。名曲の連打にこちらの涙腺も決壊寸前。また3人のサポート・メンバーがバックを固めるバンドも曲の世界観を過不足なく表現しています。

武骨な声で魂に響くように歌うリチャードのヴォーカルは生で聴くとやっぱり格別でした。歌声だけでグルーヴを作るから曲のアレンジを問題にしない。バンド・サウンドだろうと生ギター弾き語りだろうとリチャードの骨太な歌がど真ん中にあるかぎり軸がぶれないんだ。

ソロのキャリアを俯瞰しつつ要所に『Urban Hymns』からの名曲を据えたセットリスト。ただ最新作からは4曲しか演らなかったのはちょっと意外でした。せめて表題曲くらいは演ってほしかったなぁ。だいたいアンコール含めても13曲というのはちょっと少なくないか。

そんな不満もあの壮大なストリングスのイントロが聴こえた瞬間どうでもよくなった。この日のライブの最後を飾る神曲"Bitter Sweet Symphony"。8年ぶりに生で体感できたよ。何度聴いても天に舞いあがる気持ちにさせてくれるこの曲を。リチャードは曲の終盤で最前のお客さんと握手したり拳を合わせたりしつつ、腕を振りながら力を絞って歌う。そんな姿を見て目頭が熱くなりました。リチャード、やっぱりあんた最高だ。どうかまた日本に来てください。


Richard Ashcroft "They Don't Own Me "

Comment

橡の木 says... "初めまして"
Jerry Sunborneさん、初めまして。

「橡(とち)の木」と申します。
『囁き声で綴ろう』という題名の、洋楽系のブログを書いています。
開設して、約一年と一か月です。

約一年前に、「Music Is Power」・「C'mon People」のプロモを観て、リチャードさんに“一聴惚れ”しました。

時々、
「ザ・ヴァーヴとリチャード・アシュクロフトさんについて、熱く語ろう」
という、シリーズ記事を書いています。
(今後も続けます)

以前には、「C'mon People」・「Lucky Man」の訳を書きました。

最近は、「Bitter Sweet Symphony」の訳にも挑戦しました。
(遅筆なので、訳注が下書き中ですが…)

私には事情があり、どの大好きな海外アーティストの来日公演にも、絶対に行くことができません。
(今後も…)

彼の今回のツアーのレポートを検索していて、貴ブログにたどり着きました。

彼は、「一生愛聴したいアーティスト」の一人です。
まだ知らないことが多く、文章面でも未熟者ですが…。

この記事にみなぎる、彼への熱い想いに感動しながら、拝読しました。

確かに、彼は、「武骨な声」と「骨太な歌」で、じっくり聴かせてくれるアーティストですね。
バンド無しで、アコギの弾き語りでも、十分に。

「Jim Beam」などでのライヴ映像を観ても、その実力が解ります。
私は、「Maida Vale」での、ザ・ヴァーヴとしての、一連のライヴ映像も大好きです。

「Break The Night With Colour」は、しっとりした風情の、叙情的な旋律のバラードで、私も好きな一曲です。

いつかは、「長くなる」はずの“熱い”お話を、ぜひ聴かせて下さい。

よろしければ、貴ブログの題名・お名前・URLを、当方でご紹介いたしたいのですが、いかがでしょうか。

ご多忙のところ、恐れ入りますが、ご一考をお願いいたします。
2016.10.25 22:51 | URL | #.RJHZLZc [edit]
Jerry Sunborne says... "Re: 初めまして"
橡の木さん

返信が遅くなってごめんなさい。コメントを頂きありがとうございます。

日本にもリチャードやThe Verveの熱心なファンがいることがわかってうれしく思います。同世代のUKのアーティストでもRadioheadやギャラガー兄弟、Blurとかに比べると数は多くないかもしれないけど、そのぶん皆さん(自分も含めて)の思いの強さは半端じゃないんですよね。

彼はThe Verveから数えるとかなり長いキャリアを誇るアーティストですが、決して順風満帆というわけじゃなかった。紆余曲折があったからこそ応援したくなる。それはもちろんあの素晴らしい歌声とカリスマがあるからこそ。今後も追い続けていきたい人です。

こんな拙いブログですが、もしご紹介して頂けるなら本当に光栄です。こちらこそよろしくお願いいたします(^_^)
2016.10.29 22:02 | URL | #- [edit]

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