NOWHERE BOY

Getting so much better all the time.

Mitski 『Puberty 2』



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またまたカッコいい女性ロッカーを見つけてしまった。アメリカ人と日本人のハーフで現在はNYを拠点に活動しているシンガー・ソングライター、ミツキの通算4作目となるニュー・アルバム『Puberty 2』をご紹介。

まずは先行公開曲"Your Best American Girl"にぶっ飛ばされる事請け合い。静かな立ちあがりからサビでグランジ風の重いギターが炸裂するドラマチックな展開は否応なしに盛り上がる。切ない内容の歌詞やMVもたまらない。今年のベスト・トラック候補といいたくなるほどの名曲。

アルバムはリード・トラック"Happy"こそ電気仕掛けのアレンジがエキセントリックなムードを醸し出しているナンバーですが、2曲目以降はラフな手触りのギター・ロックが続きます。どことなく90sオルタナの香りが漂うというか、サウンドや曲調はPixiesやPJハーヴェイを想起させますね。クールな表情の内側から沸々とエモーションが湧きあがる歌はちょっとcoccoに似てる気がしないでもない。

ライナーノーツによるとNYに移住するまでは英語圏のロックはあまり聴いてこなかったんだとか。彼女の音楽の原体験は両親が好んでいた古いアメリカのフォークや松任谷由美や中島みゆきといった日本のポップスであり、初期の作品ではピアノ弾き語りやオーケストラと共演したりと現在とはかなり作風が異なる模様。また日本盤のボーナス・トラックにはOne Directionやフランク・シナトラのカヴァーが収録されていて、良い意味で節操無く多様な音楽を吸収してきた人である事がわかります。日本語も普通に話せるらしいですけど、英語で歌う理由は「日本語で恋をした経験がない」からだそう。

『Puberty 2』に収められているのはナイーヴで胸に迫るほど愛おしいラブソングの数々。エモーションの発露としてのロックが今の時代においても有効であると証明しているのがなにより尊い。ピッチフォークでBEST NEW MUSICに選出されたのをはじめ海外の数多くの媒体で絶賛されたのも頷ける。そう、ロックは死んだりなんかしないんだ。


Mitski "Your Best American Girl"



Mitski "Happy"

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