NOWHERE BOY

Getting so much better all the time.

SUMMER SONIC OSAKA 2016 DAY1


今年のサマソニ大阪はRadioheadがヘッドライナーを務める1日目に行って参りました。昨年は参加しなかったので2年ぶりに来たわけですが、なんかいろんな面で変わったなぁと感じましたね。残念ながらその多くが悪い方に。言いたい事は山ほどあるんですけど、本稿の趣旨はあくまで観たライブの感想なのでひとまず置いといて。



Elle King(Ocean Stage)
本当は午前一発目の出番のNothing But Thievesから観るつもりだったんです。でも10時すぎにコスモスクエアに着いてシャトルバスの行列に並ぶ事およそ30分、そこからさらにおよそ20分ほどバスに揺られて会場に到着、で、いざOcean Stageを目指したらこれが遠いんだ。オリックスの施設が建設されるとかいう理由で今年から海沿いの場所に移動したんですけど、Sonic Stageから歩いたら20分以上はゆうにかかる。事情が事情だから仕方ないとはいえ、「ステージ間の距離が近いからいろんなアーティストのライブをハシゴできる」という魅力は失われてしまった。しかもマップを見ても行き方がわかりにくい。やっとの思いでOcean Stageに着いた頃にはNothing But Thievesのライブは終わってたというね(涙)

のっけから長々と愚痴をこぼしてしまってすいません。というわけで僕の今年のサマソニはエル・キングからスタート。この人のライブも楽しみにしてたんですよ。昨年出たデビュー・アルバムはかなり愛聴しましたしね。ステージに現れた彼女は髪をブルーに染めていて、想像以上に恰幅がいい。そして演奏が始まれば、これが新人とは思えない堂々たるライブ・パヴォーマンスで惚れ惚れしました。ブルージーな歌声が会場中に響き渡り、オーディエンスを自然に巻き込んで盛り上げます。相当場数を踏んでいる事が窺える、まさに叩き上げのシンガーといった風情。さぞ酒も強いに違いない。ロックンロールの女王を目指してまっしぐらに突き進んでいただきたいですな。



Blossoms(Sonic Stage)
英マンチェスター出身の大型新人、Blossomsを観にSonic Stageへ移動。かつてはイギリスの若手ロック・バンドは「音源は良いけどライブは・・・」とよく言われたもんですが、最近はそんな事ないみたいですねぇ。実際Blossomsのパフォーマンスは持ち前のキラキラしたポップなサウンドにライブならではの骨っぽさが加味されて観応えありました。フロントマンのトム・オグデンも長い髪をなびかせるイケメンで華があります。なるほど、さすがにデビュー・アルバムが全英チャートで1位を獲得しただけの事はある。欲を言えばメロディや曲調が一本調子になりがちなので、ソングライティングにメリハリをつけたうえでバンドの代名詞になり得る決定的な名曲が書ければさらなる飛躍も期待できそう。The 1975に続く存在になってほしいですね。



Two Door Cinema Club(Ocean Stage)
2013年のサマソニではMuseと被ってしまっために見送ったので、3年越しの念願が叶う今回のライブを楽しみにしてました。そしてステージに現れたVoのアレックス・トリンブル、ん、太ったか? いや、気のせいだろう。彼は色白で着太りするタイプだから。それにロングヘアにしてイメチェンしたようだけど、若干髪が薄くなった気が・・・。いや、それも気のせいにすぎない。彼は髪質が柔らかいから地肌が見えやすいんだ。うん、きっとそうだ。
そんな事はともかく、ライブは"Cigarettes In The Theatre" でスタート。記憶がおぼろげなんだけど全体的に1stからの曲が多めだったかな。彼らの曲は一緒に歌えるくらいキャッチーなうえにダンサブルなビートをもれなく搭載してるもんだから自然と身体が反応しちゃいます。 そして10月にリリース予定のニュー・アルバムからも2曲ほど披露。TDCC節をしっかり踏襲しつつファンキーなアレンジが加わっていてナイスでしたよ。そしてラストはもはや代表曲と呼んでもいい"What You Know"で鮮やかにライブを締めくくりました。いやー、超楽しかったです。なおアレックスはMCで来年1月にまた日本に来ると言ってたので単独も行く方向で検討しております。



The Yellow Monkey(Ocean Stage)
僕は決してThe Yellow Monkeyの熱心なファンではないけど、高校時代は友人からよくCDを借りて聴いてました。グラム・ロックの影響を受けたサウンドに歌謡曲的なメロディを組み合わせ、さらに歌詞の面でも独自の世界観を作り上げていた彼らは間違いなく唯一無二の存在だったと思います。
吉井和哉をはじめステージに現れたメンバーはたぶんもう50手前くらいだと思うんですけど、遠めで観るかぎりはそんなに老けた印象はありません。ライブは"SUCK OF LIFE"で始まり、2曲目は僕もたまにカラオケで歌う"BURN"。CD一枚も持ってないのにいちいち曲名までわかるのが自分でも不思議ですが(笑)、やっぱり世代的にドンピシャなんですよね。さすがにベテランだけあって演奏の安定感は見事だし、こんなふうにグラマラスに魅せつつ歌心もしっかりあるバンド、日本はおろか海外を見渡してもなかなかいないですよ。



Radiohead(Ocean Stage)
Radioheadが2003年の初出演から13年の時を経てふたたびサマソニのステージに降臨する。くしくも僕が前回観たRadioheadのライブも13年前のサマソニなんですよね。そしてバンドはニュー・アルバム『A Moon Shaped Pool』をリリースしたばかりという絶好のタイミング。しかも現在行っているツアーでは初期の曲も結構演ってるらしいじゃないですか。やれ"Creep"演ったとか、"Let Down"を10年ぶりに演ったとか、漏れ伝え聞く話にこちらの気持ちは高ぶる一方です。13年前の感動をふたたび。いや、きっとあれ以上のものを見せてくれるはず。

開演時刻30分前の時点でOcean Stageはすでに人で溢れかえっています。改めてRadioheadの動員力の凄まじさに感心した次第。こんなに人が多いサマソニ大阪もなんだか久しぶりな気がしたもの。
時計の針が19時15分を過ぎたころ、遂にメンバー5人(+サポートのドラマー一人)がステージに姿を見せて会場は喝采に包まれます。そしてライブがスタート、1曲目は"Burn The Witch"。うわ、これってこんなライブ映えする曲だったのか!重厚な音の波が怒涛の勢いで押し寄せてくる!
続く"Daydreaming"では一転して深遠な世界を細やかに描いてゆく。5曲目までは『A Moon Shaped Pool』の曲順通りに進むんですが、あの詩的で奥行きのあるサウンドスケープがこうもダイナミックで生々しい姿に生まれ変わるのかと驚かされます。いまさら書くのもはばかれるけど、Radioheadは高尚な音楽制作集団じゃない。やっぱりロック・バンドなんだと改めて思いました。

とかぼんやり考えていたら6曲目できました。"2+2=5"。さらに続けざまに放たれたのが"Airbag"!あのグワーッというイントロが鳴った瞬間のカタルシスといったらない。その後は3rd以降のアルバムからバランスよくピックアップした選曲。"Pyramid Song"の息を呑む美しさ、"Idioteque"の切迫感、そして本編ラストの"There There"の荒ぶるギターとドラムのつるべ打ち、どれも筆舌に尽くし難いものがありました。

ところでトム・ヨーク氏。気難しそうなイメージとは裏腹にステージでは結構おちゃらける事で知られる彼ですが、この日も「アリガトウ」「イクラデスカ?」「チョットタカイデスネー」など日本語のMCを連発したほか、奇声を発したり奇妙な動きをしてオーディエンスの笑いを誘ってました。彼なりのサービス精神で楽しませようという気持ちは嬉しいんだけど、個人的にはあんまり世界観が崩れるような事はしてほしくないなぁ。おもしろいけど、別にそういうの求めてないから。変なおじさん化するのはどうかほどほどに。

閑話休題。アンコールは"Exit Music"の深い悲しみから"Bodysnachers"のパンキッシュな疾走感まで緩急に富んだ展開。"The National Anthem"の重低音がずしんずしんと響く快感もたまらない。そして本日の最終曲、アコギとピアノの切ない旋律に導かれるように歌われるのは"Karma Police"。アンコール含めてほぼ2時間にも及んだライブのフィナーレを飾るに相応しい名曲。こっちも体力的にちょっと限界に達しつつあった事もあり、「もう十分です。本当にありがとうございました」とお礼を申し上げたい気持ちで一杯でした。

東京では"Creep"や"Let Down"を演奏したようで「やっぱり東京に比べて大阪のサマソニは云々」といった声もあるみたいだけど、別にいいじゃない。みんなそれぞれ「あの曲を演ってほしい」という思いは持ってるんだから。そりゃ僕だって"Let Down"生で聴きたかったし、東京で観た人羨ましいなぁとは思うけどさ。代わりに"There There"とか"Karma Police"聴けたじゃん。あれだけのライブを見せつけられたらもう降参です。やっぱ凄かった、Radiohead。




最後に。かなり長い文章になってしまったのでそろそろ締めなきゃと思うんですけど、今年のサマソニ大阪の史上最悪レベルの運営に触れないのもいかがなものかと思うので少しだけ。もうすでに多くの方が言及されているので問題を一つ一つ取り上げて文句を言う気はありません。
サマソニ大阪は毎年開催を危惧されてるし、「もう大阪はなくして東京オンリーでいい」という声を聞くのも確か。今年みたいな悲惨な事態が起こればなおさら。でも僕は大阪開催はやめちゃいかんと思います。運営に問題があるのは紛れもない事実。それを真摯に受け止めたうえで原因と改善策を突きつめ、よりよいものにしようと努力するのが誠実な対応ってもんでしょう。今年の教訓を絶対無駄にしちゃいけないよ。
僕はサマソニ大阪でいくつもの素敵なライブを体験してきました。例えば2003年と今年のRadiohead、2005年のOasis、2012年のSigur Ros、2013年のThe Stone Rosesなど挙げていけばキリがない。あの場所がなくなってしまうのは辛い。大変だとは思いますが今後も継続してほしい。関西在住のいち洋楽ファンの切実な願いです。


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